無の用2016/04/06

今回はハワイ旅行で頭を空っぽにして、今、今日、そして明日やりたいことで
頭の中をいっぱいにできた。

かずの受験、仕事、その他諸々でなかなか頭の中はモヤモヤかつドロドロ。
なんとなく重油にまみれたような感覚が半年弱くらい続いたからかもしれない。

過去の海外旅行の時も含め、長期休暇の時はなんとなく仕事が気になっていたのは、
まぎれもない事実。
それで楽しめてのかと言われれば、ほとんどは楽しめてた。
気になるだけで、何かがあるということは確率的には少なかったし、
海外に言ってしまえば、電波が通じないので知るよしも無く。

今回は下が育ってきたこともあるし、うまい具合に心配事が少ない状況に持っていけた
ということもあるかもしれない。
何はともあれ、本当に昨日、今日、明日に家族で何をするかしか考えなかった旅行。

器。
木を削ったり、粘土を含む材料をこねて形を作る。
とりあえず器の形を形成する外側を作るように形作っていく。
その結果出来るのは何かというと、器の内側にできる空間。
深かったり、幅広かったり、浅かったりするが、確実にそこには何も無い空間。
何もない空間が用をなす。
何もないから役に立つ。

すごく簡単に言うと、余裕がないと何も入らない。
頭の中を完璧に空っぽにできるわけがないけど、それほど重要なことだらけか?
優先度を付ければ、不要なものから外に出せるはず。
そうすれば、その分だけ空間、余裕ができる。
木々が生い茂った森では、生い茂った木々だけが成長することができるが、
陽が当たらなくなった地面にはその木々を支えるだけの栄養を生めなくなる。
結果として自助作用として間引きが行われ、木が朽ちて地面に陽が当たる。

不要と思われるかもしれない空間、余裕が必要ということ。

何もない、つまり「無」と思われる部分が用をなす。

「無駄」とか「無用」はつまり「役に立たないこと」。
無駄、無用はなくても良いが、「無の用」は「無いということで役に立つ」、
無いといけない「無」だ。

時には頑張って詰め込むのも大事。
でも、頑張って空間を作るのも大事。
その時々で、大事なものを入れる空間が必要なんだと思う。

何も考えない時間は、それこそ時間がもったいない気分になるので作りたくない。
いつも考えないことや、余裕がなくて考える時間が少なかったことに対して、
より時間を割きたい。

いつもは不要と思っている「無」を作ることで、大事な「用」をなすなら
それは「無用」ではなく確実に「無の用」。
無くてはならない「無」。

またしても仕事から手を抜く思考が増えた。
老子さんありがとう。