山で思う 全ての原材料は自然2019/05/19

急遽昨日思いついて、今日は山人。
朝はジャスの散歩、町内会の公園掃除を済ませて、いつもの通り、
起きる気配のない女子チームは放っておいて、ちゃちゃっと朝飯を食べて出発。
前日に登山靴、リュックを含め、飲み物以外の準備は済ませていたので、
スムーズに家を出発。

向かったのはいつもの泉ヶ岳。
向かう途中に、どのコースを登って降りようかといろいろ考え、
結果としては登りは滑降コース、下りは体力次第で決定にすることに。

去年までは、少年自然の家の解体で全てのコースが通れるわけではなかったのが、
工事もおわって全線開通になったのが去年の秋だったか。
標識に向かって滑降コースへ。

登り始めから、すでに水神コースを違うなんというかちょっと濃い林道感。

が、ここでかなり家族との別れも一瞬ではあるけど考える事態に遭遇。
途中の休憩ポイントで、他の登山客と話をして別れた後、登山道脇2mほど、
自分との距離はおおむね10m位のところで黒い物体が動く・・・。
「熊」?「カモシカ」?「イノシシ」?
とにかく、近所で見るどんな犬よりも大きく黒い4本足の動物。

確実にこちらを見ているのはシルエットから判る。
逃げるは負け、もし子熊なら恐らく親熊も近くにいる・・・。
「焦るな!」「俺はやれる!」くらいの気概で、向こうを睨む。
ナイフがリュックの中なのが悔やまれるが、持っているナイフでは、
恐らく毛を貫通するのも難しいのかもとか、極短時間にいろいろと考えた。
本気で家族の顔が浮かび、家族の今後を案じる自分が居たくらい。

結果、自分としては10秒程度のにらみ合いの末、相手が上の方へ逃げていった。
但し、もし子熊ならまだまだ油断は出来ないので、周りににらみを効かせながら
上へと向った。
結果、無事・・・。
いやー、流石に油断していた。
今回はちょっとゆっくりだったので、登山客も多いので、動物に遭遇する確率は
かなり低いだろうと勝手に想像していたところへの遭遇。


そんな、動物も寄り付きやすいこともあるののか、水神よりも自然が近く、
自然の芸術の感じ具体が全く違う。
これが自然が作り出す芸術。

なんとなく、豊臣家の桐の御紋っぽい画。

残念ながら、山の上のほうは雲がかかっていて、良い景色は採れなかったものの、
北泉ヶ岳の奥の山には、まだ雪があるという、5月中旬の山の季節に驚く。

今日もゆっくり登り、ゆっくり降りることを目標にしていたので、
下りの水神でゆっくりと昼飯。
今回も具なし袋ラーメン・・・。
これは確実に計画不足。
前日に山に行くなんて計画では、酒が入れば当然準備は万全ではない。

それでもやはり、空、草木、川、土、そしてそれらが発する音。
決して人工的ではない音。
唯一人工的と言えば、靴で地面を踏みしめる音くらいか。

こんな景色を見ると、まさに心が洗われる。
山の下では、
 ・アスファルトで覆われ
 ・コンクリートの建物が乱立し
 ・とにかく利便性が優先
という世界が広がる。

でも、そこに
「どんな人工物も原材料は自然」
ということは微塵も感じられていない。
この自然がなくなったらどうなるのか・・・?
何を原材料に利便性を求めるのか・・・?
答えは見つからないが、少なくともそれはずっと感じていたい。

下山後、少年自然の家の後継施設「オーエンス」のお食事メニューをふと見ると、
「笹かまコロッケ 100円」に目が止まる。
具なしラーメンだけの胃が「もう少し入りますので是非」的な反応を示したので、
ついでにオールフリーも注文して、たっぷり汗をかいた身体と喉にご褒美。

今回もいろいろ考えることはあったものの、たっぷりとマイナスイオンを頂いた。
また明日からアスファルトの上を歩き、コンクリートのビルでやれるだけの仕事を
こなせる勇気はもらえた。
自然に戻り、かつその恵みを感じられるだけの余裕は持っていたい。
それにしても、あの黒い動物がなんだったのか。
今でも思い出すと一瞬の絶望感に震える・・・。